皮膚科の看護師の仕事内容は、大枠では他診療科と違いはありません。医師の診療補助と、患者の看護ケアが看護師の基本業務です。しかし、仕事の内容を細かく見てみると、他診療科とは異なるポイントがあります。特に知っておきたいのが、患者の疾患が皮膚表面にあるために他診療科との違いが生じていることです。まず、患者の看護ケアの観点で見てみると飲み薬を使用することもありますが、塗り薬や貼り薬による治療の機会が多いのが皮膚科の特徴です。外科手術をした後にも、経過を見ながら外用薬を使用することもあります。また、患者自身が塗ったり貼ったりする場合もありますが、看護師が処置するケースも珍しくありません。
一方、医師の診療補助では、写真や映像の撮影を看護師が担当することが多いのが特徴です。皮膚疾患では、表面の症状を緩和するのが重要なポイントの一つです。薬による治療効果が出ているか、外科手術によってどのように変化したかを写真によって判断します。外から撮影できるので侵襲性がないため、問題なく毎回撮影できるのが皮膚疾患と言えるでしょう。内視鏡やX線による撮影とは異なるので、経過観察の手段として活用されています。看護師は毎回撮影して、経時的に表示するのも仕事の一つです。医師による説明が終わった後で、写真を見た患者から質問をされることも少なくありません。看護師には皮膚の状態を見て、患者に的確にアドバイスできる能力が求められることもあり、現場経験が重要視されています。